AI時代でCGお絵描きの身の振り方
Wordpressでブログを立ち上げて1年経ちました。
もともとは以前の記事でも書いた通り、Googleアドセンスに落とされたのが悔しかったので立ち上げたの発端でした。
そして、いくつかの記事は検索順位で上位に表示されるものもあって、成果としてはまずまず達成感があります。
多少の収入を考えはしましたが、さすがに高望みだったなと痛感していますが…。
もうひとつ、ブログを立ち上げたのと同時にゾンビランドサガのイラストも描いてTwitterとPIXIVにアップしてました。
作ったブログはまずCGメイキングをメインコンテンツに考えていたので、なにか絵を描かないことには始まりません。
そこでモチベの保てる絵を描こうと思った結果がゾンビランドサガのイラストでした。
PIXIVにもアップして、初めて知ったのですが「地域ランキング 九州・沖縄」というのがあったんですね。
おかげで何枚かはランキングに入ることができました。
福岡に帰ってきて良かったです。
東京にいたままじゃ地域ランキングの存在は知ることがなかったと思いますので。(笑)
いくらかの成果を感じた一方でまあまあ悩む問題もありました。
AIで画像生成できるという話題のやつです。
AIでできることを自分で見たり触ったりしてみた
AIでできることというのは1年前くらいからぼんやり聞いていたのですが、実際に自分で試してみたのは10月でした。
murasakiatsushi.com何の変哲もないアフィリエイト記事かもしれませんが、ここで使っているメモリやCPU・GPUの画像はAIで作成しました。
それらしいイラストが必要だっただけなので、もはや写真を探す必要もありません。
あと、ハードディスク増設の写真はスマホで撮ったときにピンボケしてたのですが、RAW現像のついでに使ったPhotoshopのフィルタでなんとかできました。
これもAIの機械学習の賜物と肌で感じたときに苦悩が深くなったと思います。
これが数秒でできるわけですから、もう人間が勝てる勝てないとかいうレベルの話ではないわけで、どうしたもんだろうなと思っていました。
が、このレベルであればまだ5年くらいは考える猶予があるだろうとも思ってたわけです。
Novel AIの存在を知ったのが10月末の漫画家・安藤正基先生のYoutubeでした。
「なるほど、これは確かに仕事なくなるレベルだわ」
とようやくNovel AIを知って、5年も猶予はなかったかと思い知った次第です。
この動画で感じたのは、流行りの絵が描けるほどにAIに代替されてしまう可能性が高いという皮肉でした。
AIの流れは止められない
クリスタでは画像生成AIの搭載が見送られましたが、AdobeとMicrosoftは完全にAIに振っています。
これもひとつ大きなニュースでしょう。
アドビ、画像生成AIのイラストをAdobe Stcokで販売可能に
その意味ではクリスタに画像生成AIが搭載されないことでクリエイターの何かが守れるかといえば何も守れないし、流れも変えられないという現実だけが無慈悲に存在している前に立ちつくすしかないわけです。
Youtubeでイラスト講座もよく見ているわけですが、そのうち
「まだデッサンなんかやってるの?」
なんて煽ってくる動画が出てくるんだろうなと思うとまあまあ複雑なのが本音です。
と言いますか、イラスト講座の需要の分母はどんどん減っていくんじゃないかと考えると、私の立ち上げたブログも意義は減っていくなと感じる次第です。
そもそもブログ記事もAIで書くというのが出始めているので、AIでできる領域の広がりは多くの仕事を代替していくことを考えると、絵描きだけが仕事を失うわけではないというなかなかシビアな話かもしれません。
快楽天Beast(男性向けのやらしい漫画)の巻末に掲載されていたギャグ漫画の「快楽ヒストリエ」2巻にちょっとこの状況を考えさせられるようなお話があるのですが、1つを引用させていただきます。
昭和初期、声のない無声映画に語りを加えて映画を盛り上げた活動弁士のお姉さんの話です。
発声映画(トーキー)にお株を奪われ弁士は廃業
こうして紙芝居屋に転向したが、
またしても時代の波(*テレビの普及)につかまっちまった
産業革命で自動紡績機に仕事を奪われた毛織物の女の子だったり、技術の進歩で仕事がなくなる人がいるというのは必然であり、どうにもならないことだと思います。
頭で割り切ろうとしていても感情はまだ付いて行ってないからこの記事を書いているのでしょうけど。(笑)
快楽ヒストリエ、ダイレクトにAIが漫画家の仕事を奪って秒刊快楽天Beastができて読者さえもついていけない世の中という話もあるのですが、オチがまあまあ下ネタなので、というか全体的に掲載誌的に下ネタ多めなので読む際はご留意ください。(笑)
外的にはAIの進歩と内的には来年10月からのインボイス制度で、今後の身の振り方を考えないといけない絵描きさんはそれなりにいるのかなという気がしてます。
私自身、年初くらいから今後どうしようかと思ってきた一年でした。
今後の考えていた方向性
もともと、ブログの立ち上げのゴールはお絵かき講座ではありませんでした。
最終的には一次創作の漫画をアップしていきたいというのがありました。
世の中が平穏だったときによく旅行で行動を共にしていた友人に近況を知らせた7月末のメールで私はこう書いてました。
「漫画をまた描くということに固執しなくなれば、そのうち動画編集を始めるかもしれません。(笑)」
実際一番固執したのが漫画を描くということでした。
10月に背景美塾さんの有料の講座を受講していたのも、なんとか背景の技量を自分の中で60点くらいは達成できるようにしたいと思っていたからです。
ただ上記の通り、AIの問題はまだ5年は猶予があるだろうと7月は考えていました。
そして漫画は難しいかもと自信がなくなったのが、1年ゾンビランドサガのイラストを描き続けて全然早くならなかったという現実があったという感じです。
フランシュシュ7人全員集合絵はちょっと自信なくすくらい時間かかりましたね。
言い訳すると、地面に立っているところまで描いているのでごまかしにくいし前後関係があってややこしいのと衣装が細かいという3点が大きくて、その前6月に描いたガルパンのあんこうチームの集合絵はキャラが重なってないためそこまで時間がかかってないので、自分の苦手がよくわかったとも言えるのですが。
そして漫画に固執しないなら動画編集。
前々からゆっくり動画を見ていたのでそれをやってみようかなと考えてました。
そこでAIで生成した八雲紫に戻ってきます。
色々ゆっくり動画を見てはいるのですが、影響を大きく受けたのは「霊夢のたまごでお料理ちゃんねる」様でしょうか。
自分で絵を描いてアニメーションとかやったりして、動画としてのエンタメに付加価値を足しているところが自分もやってみたくなったというポイントです。
漫画と動画というのは、実はTwitterでも9月にゾンビランドサガのイラストで実験的に試したことでもありました。
両方難しいとは思ったのですが、結局イラスト単体では勝負にならないなら何か「物語」を足す方向以外に道がないというのが私の答えでした。
3月に描いたSD源さくらも動画で使う霊夢と魔理沙のSD絵の練習の意味合いはありました。
今後実際にどうするかの検証を含めて、YMM4とAviutlの設定と使い方はゆうぎりさんの誕生日絵以降ずっと練習してました。
あと、アニメは手描きは難しいなと思ったので3DソフトのBlenderも習得してます。
Blenderはもしかしたら漫画を描く上での助けになる可能性も大いにあると踏んでのことです。
来年は方向性を考えていかないと、余力がなくなってから追い込まれるのが一番まずいと思ってますので、新しいことをやっていかないとなと思っています。
その上でやりたいことをやる。
もうこれ以外に道はないと思ってます。
というよりも、情報感度が低くて見積もりを誤ったのでだいぶ追い込まれてる気がするのは確かなのですが…。
最後に、追い込まれた負け惜しみにガンダムF91から引用。
道具の発達は、人に安全と便利を提供した。
その道具の発達があったからこそ、
人は自らを進化させないですんだのである。
そのことを怒り憂いたのがマイッツァーであり、
その憂いの結果、進化しない人類に
鉄槌を下す準備をしたのが、鉄仮面であった。
私は多少でも進化できるか、来年の課題になりそうです。